田んぼ10年プロジェクトに参加している皆さんの生き物を大切にして育てたお米を紹介するサイトを作りました。是非、掲載情報をお寄せください。

田んぼ2030プロジェクト 第7回ミニフォーラム 「台湾の自然資源を活かした多様な水田農業~原住民、産、官、民などが協働した伝統的農法と生物多様性の維持、回復をめざす取り組み〜」

田んぼ2030プロジェクト 第7回ミニフォーラム
台湾の自然資源を活かした多様な水田農業
~原住民、産、官、民などが協働した伝統的農法と
生物多様性の維持、回復をめざす取り組み〜

ラムサール・ネットワーク日本が展開する「田んぼの生物・文化多様性2030プロジェクト」では、農業の現場の生物多様性を向上させることを目的に、さまざまな農法・調査などの事例をみなさんと学び、意見交換を行う場として、ミニフォーラムを開催しています。

2024年5月、ラムネットJ理事の呉地正行さん・舩橋玲二さんが、台湾の北部から南部にわたる8地域の伝統的農業が行われている水田地帯を訪れ、現地で関係者と水田文化についての意見交換などを行いました。これらには民間と協働した取り組みと、行政と協働した取り組みがあり、原住民(※)のみなさんが主体となっているものも多くありました。
前者には、レンカク生態教育公園(台南市)や人禾環境倫理發展基金會(新北市)などが、また後者には政府機関の花蓮区農業改良場(花蓮市)が関わっていて、これらの多くは「SATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップ(IPSI)」のモデルケースとなっており、台湾ではIPSIが、これらの活動を支える枠組みとしてうまく機能していることもわかりました。

ミニフォーラム第7回では、今回の台湾訪問の趣旨と訪問先の概況を説明し、なかでもとくに興味深いと思われる数例の取り組みについて紹介します。

※近代国家の植民地支配が行われた地域において、その土地・地域に元来住み続けてきた集団を「Indigenous Peoples」と呼び、日本では「先住民(族)」と訳されることが一般的です。しかし、台湾では、漢民族が入ってくる前からもともと台湾に住んでいた人びとを中心に権利回復運動が展開され、その過程で「台湾原住民族権利宣言」が宣言されるなど、「原住民(族)」という表現が一般的です。

田んぼ2030プロジェクト 第7回ミニフォーラム
日時:2024年6月27日(木)18:30~20:10
オンライン開催(Zoomミーティング)
参加費:無料 *要事前申し込み
主催:ラムサール・ネットワーク日本
【参加申し込み】
下記のオンラインフォームからお申し込みください。
https://forms.gle/JzgzoPSx9nT1EtfMA
※このイベントは地球環境基金の助成を受けて開催します。

【プログラム】
◎話題提供
「台湾の自然資源を活かした多様な水田農業」
呉地正行さん(ラムネットJ理事/日本雁を保護する会会長)
舩橋玲二さん(ラムネットJ理事/NPO法人田んぼ理事長)

◎質疑応答/意見交換

【講師プロフィル】
■呉地正行(くれち まさゆき)さん
呉地正行さん写真1949年神奈川県生まれ。東北大学理学部卒業。ガン類の保護、希少種の回復・復元とその生息地の保全、およびガン類と農業との共生に取り組む。市民参画型の自然再生運動や地域興しを実践。水田の湿地機能に注目し、生物多様性を活かした循環型農業をめざす「ふゆみずたんぼ」を広く紹介。蕪栗沼・周辺水田のラムサール条約湿地登録や、水田の湿地機能と生物多様性に注目したラムサール条約と生物多様性条約の「水田決議」採択にも関わってきた。大潟村応援大使、蕪栗ぬまっこくらぶ理事長なども努める。2022年には、山階芳麿賞、ラムサール条約のラムサール賞ワイズユース部門を受賞。

■舩橋玲二(ふなはし れいじ)

舩橋玲二さん写真ラムサール・ネットワーク日本理事・NPO法人田んぼ理事長。宮城県大崎市に拠点を置くNPO法人田んぼは、「大崎耕土」の世界農業遺産認定前~現在の生きもの調査や、農産物の認証制度の検討等に関わってきました。地域の大切な資源である生物多様性を育みながら、産業としての農業を支えていく世界農業遺産の取組は、持続可能な社会を目指すうえでとても大切な視点と捉え、活動しています。


【問い合わせ】
NPO法人 ラムサール・ネットワーク日本
東京都台東区台東1-12-11 青木ビル3F
〒110-0016
Eメール info@ramnet-j.org