田んぼ2030 プロジェクトは、2050 年を目標年とする長期目標2050年ビジョンと、2030 年を最終目標年とする短期目標 2030 年ミッション、さらに22の水田目標から成りたっています。
2030年ビジョン 自然と共生する社会の実現
2010年に名古屋で開催された第10回生物多様性条約締約国会議(CBD COP10) で示された生物多様性保全の国際的な長期目標(ビジョン)です。「自然と共生する社会 の実現(Living in Harmony with Nature)」を目指し、2050 年までに、「生物多様性が評価され、保全され、回復され、そして賢明に利用され、そのことによって生態系サービスが保持され、健全な地球が維持され、すべての人びとに不可欠な恩恵が与えられる」世界となることが掲げられています。 「自然と共生する社会」という考え方は、日本の里地・里山において、人びとの生活や 生産活動が自然の動植物の生活とも調和した生態系を形作り、豊かな生物多様性をも維持 してきたことを表わしています。2050年ビジョンは、ポスト2020生物多様性目標にも引き継がれます。
2030年ミッション生物多様性を育む農業が主流となるように、すべての主体が緊急な行動を起こす
長期目標の実現のために行われるミッションとして、愛知目標が2020年をゴールとし て作られました。しかし、残念ながら愛知目標の達成は実現できず、生物多様性の劣化が 進んでしまいました。そこで、2030年を次のゴールとして、新たな国際目標(ポスト 2020目標)の検討がおこなわれ、2022年後半に開催予定の生物多様性条約COP15において決定される予定です。ポスト2020目標では、全体としては「生物多様性の回 復と再生のために、すべての主体が緊急な行動を起こす」ことを掲げ、21 の目標が提案されています。水田目標2030は、この提案されている国際目標の実現のために田んぼで行うべきことをまとめたものです。
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