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【イベント情報】農業「基本法」改正と“多面的機能”を考える集い

■「食料・農業・農村基本法」に「環境の保全」を!


農林水産省は、「農政の憲法」といわれる「食料・農業・農村基本法」(以下「基本法」)の改正作業を進めています。食料・農業・農村政策審議会基本法検証部会を月2回程度開催し、2023年秋に結論を出すようです。各政党も独自で検証を進め提言をまとめるとのことです。

「基本法」には、食料の安定供給の確保、多面的機能の発揮、農業の持続的な発展、農村の振興の4つの理念があります。日本の農業政策は、4つの理念の実現を目指しています。
このうち多面的機能は、国土保全、水源涵養、自然環境保全、良好な景観形成、文化の継承などで「適切かつ十分に発揮されなければならない。」と定められています(「基本法」第3条)。

実際はどうでしょうか。
1999年に制定された「基本法」のもとで農地の集約化、土地改良、農薬、化学肥料、水管理、土壌管理などの近代化が進められ、農業の生産性は向上したものの、農村から多くの生きものが姿を消しました。
ゲンゴロウやタガメ、メダカが消え、サシバやシギ・チドリが減り、ガンやツルの生息場所は特定の狭い地域に限られたままです。多くの淡水魚が、水路のコンクリート化や取水堰のために、生息環境を壊され、水域の自由な移動がさまたげられました。「基本法」が4つの理念の一つに掲げている多面的機能の一部が、ないがしろにされています。

農業の生産性や農家所得の向上、農村の振興は、今後も必要に思います。あわせてこれまで軽視されてきた自然環境を維持・向上することは、持続可能な農業を実現するためには不可欠です。
どうすればよいでしょうか。

食料・農業・農村基本法改正の動きの中で、同法に規定されている多面的機能の発揮という側面から、農業環境政策のあり方について考えていきたいと思います。

■農業「基本法」改正と“多面的機能”を考える集い
日時:2023年1月21日(土) 11:00〜16:30(受付10:30〜)
場所:法政大学市ヶ谷キャンパス 富士見ゲートG201教室
参加費:1,000円(資料代含む)
主催:生物多様性と農業政策研究会(日本自然保護協会/日本野鳥の会/世界自然保護基金ジャパン/ムサール・ネットワーク日本/オリザネット)
【申し込み】
当日参加できます。準備の都合上、事前申込み推奨。
事前申込みいただける方は、下記URLから。
https://forms.gle/qgbSFP4FxqEhUSQR8

【プログラム】
1.論点整理:オリザネット
2.基調講演:法政大学 西澤栄一郎
3.農業の有する多面的機能の発揮の促進に関する法律の課題:日本自然保護協会
4.環境NGOの意見:日本野鳥の会/世界自然保護基金ジャパン/ラムサール・ネットワーク日本
5.意見交換
6.今後の方向

チラシPDF:農業「基本法」改正と“多面的機能”を考える集い